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生徒会の面白い取り組み事例!中学生が主役の盛り上がる活動

生徒会の面白い取り組み事例!中学生が主役の盛り上がる活動 生徒会・学級運営

中学生向けの生徒会の面白い取り組みの情報を探しているあなたは、もしかして生徒会役員さんでしょうか? または、これから立候補を考えているかもしれませんね。

「生徒会の活動がマンネリ化していて、何かユニークなことをしたい」「イベントをもっと盛り上がるものにしたいけど、どうすれば…」「校則の見直しやスマホのルールについて、生徒主体で変えていけないかな?」「目安箱を設置しても意見が集まらない」「公約で自動販売機を掲げたいけど、実現できるの?」など、たくさんの悩みやアイデアで頭がいっぱいかもしれません。

伝統的な挨拶運動やいじめ防止の呼びかけも大切ですが、それだけでは「面白い」とは感じにくいのも事実ですよね。生徒会活動って、本当はもっと生徒が主体的に学校を変えていける、すごくやりがいのある場所だと思うんです。

この記事では、単なるアイデアの羅列ではなく、なぜその取り組みが「面白い」と中学生に受け入れられるのか、その「構造」に注目して、具体的な事例を分析しながら紹介していきます。

あなたの学校の生徒会活動を、もっと面白く、もっと意味のあるものにするためのヒントがきっと見つかると思いますよ。

  • なぜ「謎解き」が中学生のイベントで成功するのか
  • 生徒が主体となる校則やスマホルールの見直し方
  • 本当に機能する「デジタル目安箱」に必要な条件
  • 公約を実現し、学校を具体的に変えた事例

生徒会で面白い取り組みを!中学生が盛り上がる施策

生徒会で面白い取り組みを!中学生が盛り上がる施策

生徒会の取り組みとして、まず思い浮かぶのが「イベント」ですよね。学校生活の大きな楽しみの一つですし、生徒会の腕の見せ所でもあります。

でも、中学生ってちょっと独特の「恥ずかしさ」を持っている時期かなと思います。他人の目をすごく意識するし、「自分が前に出てスベったらどうしよう」「積極的に参加して『あいつ、張り切ってるな』って思われたくない」…そんな心理が働きやすいですよね。

だから、ただ「みんなで楽しもう!イェーイ!」と呼びかけるだけでは、なかなか盛り上がらなかったり、一部の人たちだけで盛り上がって残りの人たちは傍観者…なんてことにもなりがちです。

ここでは、その思春期特有の心理的な壁を、うまく「企画の設計」で乗り越えている、「面白い」イベント施策の構造を見ていきましょう。

イベントが盛り上がる「恥ずかしさ」の克服法

中学生のイベントで一番怖いのは、先ほども言ったように、みんなが「恥ずかしい」と感じて参加してくれず、会場全体が「白けて」しまうことだと思うんです。生徒会役員としては、これほど辛いことはないですよね。

私が見てきた成功事例の共通点は、「積極性」や「社交性」といった、その人の性格や曖 K-POPのダンスコンテストとか)は、得意な人にとっては最高ですが、そうでない多くの生徒にとっては参加のハードルがものすごく高いんです。

そうではなく、例えば「知的好奇心」や「達成欲求」に訴えかけるような設計が重要なんですね。「みんなで仲良く踊ろう!」だと恥ずかしいけど、「このミッションをクリアしないと、教室から脱出できない!」なら、みんなで協力せざるを得ません。

つまり、「恥ずかしい社交」を、「ミッション遂行のための必要なコミュニケーション」に意図的に置き換えてあげる。この「企画による動機付け」こそが、中学生のイベントを盛り上げる大きなヒントかなと思います。

「謎解き」や「脱出ゲーム」の成功心理

まさにその代表例が、「謎解き」「脱出ゲーム」「スタンプラリー」といった体験・参加型のプロジェクトです。最近の文化祭などでも本当に人気がありますよね。

これらの企画が心理的に優れているのは、「グループで協力しないと絶対に解けない構成」になっている点です。一人では到底解けないような、複数のヒントや複雑な課題が用意されている。それを前にすると、自然と「あっちじゃない?」「このヒントは、さっきのあれと組み合わせるんじゃないか…」と会話が生まれます。

このプロセスは、生徒にとって「恥ずかしいおしゃべり」や「気まずい世間話」では全くありません。これは、「ゲームをクリアするための、真剣な作戦会議」なんです。

「課題解決」という社会的な「隠れ蓑」があるからこそ、普段はあまり話さないクラスメイトとも自然に協力できるし、議論が白熱することもあります。そして、みんなで苦労して最後の謎が解けた瞬間の「やったー!」という「達成感」は格別です。この「共通の目的達成」と「チーム内での自然なつながり」、これこそが生徒が「面白い」と感じるイベントの本質じゃないかなと思います。

他にも、「カジノ」(トランプやチップを使う)や「ハンドメイド系」のワークショップなども、没頭できる「作業」や「ゲーム」があるので、恥ずかしさを感じにくい良い企画ですよね。

動画制作や先生参加ステージの魅力

動画制作や先生参加ステージの魅力

もう一つの大きな柱が、パフォーマンスや制作・発表型のプロジェクトです。これも、現代の中学生の特性をうまく捉えています。

スマホ世代のデジタルスキルを活用

特に今の時代、中学生はまさに「スマホ世代」ですよね。動画を撮ったり、アプリで編集したりするスキルは、大人が思っている以上に高いものを持っています。

学校紹介のVlog(ブイログ)、部活動紹介のCM風動画、あるいはショートドラマの制作などは、彼らの「見せたい・見られたい」という自己表現の欲求と、日常的に使っているデジタルスキルを、学校活動として公に認める場になります。

自分たちの作った作品がスクリーンに映し出され、友達や先生から「すごい!」と評価される経験は、大きな自信につながりますよね。

先生の参加が一体感を生む

そして、ステージ企画で絶大な人気と強力なエンゲージメントを生み出すのが、「先生の参加」です。

中学生って、「大人の本気を見て笑う」のが大好きなんですよね。普段は厳格な数学の先生や、怖い生徒指導の先生が、ステージで本気で寸劇やダンス、バンド演奏などをやっている姿。これは学校内の「権威」や「ヒエラルキー」が、その瞬間だけ意図的に反転する瞬間です。

この「まさかあの先生が!」という強烈なギャップと、先生のユーモラスな「自己開示」(普段見せない一面を見せること)が、生徒と教員の間の心理的な距離を一気に縮め、会場に他では得難い強烈な一体感を生み出すんです。

クラス一丸となるアトラクション設営

文化祭などで見られる、教室や体育館を大胆に作り変える、大規模なプロジェクトも外せません。

例えば、ロッカーや机を連結して作ったジェットコースター、人力または電動のコーヒーカップ、段ボール製の巨大迷路、本格的なお化け屋敷など…。これらは、完成したものに乗ったり入ったりする楽しさももちろんありますが、本当の「面白さ」はその準備プロセスにあると私は思います。

数ヶ月前から企画を練り、「どんなお化け屋敷にする?」「ゾンビを倒すゲーム性も入れる?」「怖い音楽や赤いランプはどうする?」とアイデアを出し合います。次に設計図を描き、材料を集め、そして制作に入ります。

ジェットコースターなら、「安全性と迫力をどう両立させるか」といったリスク評価も必要です。これって、もう立派な「プロジェクトマネジメント」ですよね。

文化祭当日の一瞬のためだけに、「クラス一丸」となって膨大な時間と労力を注ぎ込む。その苦労や達成感を含めたプロセス自体が、学校行事の皮をかぶった最高の「プロジェクトベースドラーニング(PBL:課題解決型学習)」になっているんです。

生徒会での面白い取り組み|中学生の本気度

生徒会での面白い取り組み|中学生の本気度

さて、ここまでは「非日常」の楽しさを生み出すイベント施策を見てきましたが、生徒会活動の「面白い」は、それだけじゃありません。むしろ、ここからが本番かもしれません。

「日常」の学校生活そのものに目を向け、生徒が主体となって、学校の「システム」や「ルール」自体に切り込み、具体的な成果を出す。これこそが、生徒会活動の醍醐味であり、最も「本気度」が試される部分ですね。

ここでは、校則やスマホといった、みんなの学校生活に直結する、非常に重要でデリケートなテーマを扱っていきます。

スマホ校則を生徒主体で見直すプロセス

今や中学生にとって、スマートフォンは生活の一部です。友達との連絡、勉強、情報収集に欠かせないツールですよね。それを「校内では一切禁止」「持ってくるのもダメ」と一方的に禁止するだけでは、実態とルールがかけ離れてしまい、隠れて使う生徒が出てくる…というイタチごっこになりがちです。

「面白い」取り組みをしている学校では、生徒会が主体となって、この現代的な課題に正面から切り込んでいます。これは単なるルール変更ではなく、生徒自身が「デジタル・シチズンシップ(情報社会の良き一員としての態度)」を学ぶ絶好の機会になります。

そのプロセスは、だいたい以下のステップを踏んでいるようです。

  1. 実態調査(データ収集):まずは全校生徒に、スマホの利用時間や使い方、困っていることなどに関するアンケート調査を実施します。これが議論の「客観的なデータ(一次資料)」になります。
  2. 議論の場(ピア審議):市内の複数の中学校生徒会が集まる「サミット」などを開催し、メリットとデメリット、危険性を徹底的に話し合います。
  3. ルール策定(自治):議論の結果を「スマホ3箇条」や「インターネット利用時の5か条」(例:「消そうとも 一生消せない 文字がある」といったスローガン)など、生徒目線の具体的なルールとしてまとめます。
  4. 展開(教育と共有):策定したルールを「スマホ通信」として生徒や教職員、保護者に配布します。さらに、大阪市立堀江中学校の事例のように、中学生が校下の小学6年生に「情報モラル出前授業」を行う学校もあるそうです。

このプロセスのすごいところは、生徒がもはやルールの「対象者(守らされる側)」ではなく、ルールの「策定者(作る側)」であり、さらには次世代への「教育者(伝える側)」にまで転換している点です。これは、生徒の主体性が最高レベルで発揮された事例だと私は思います。

情報モラルの重要性については、国も様々な指針を出しています。(出典:文部科学省「情報モラル教育ポータルサイト」)こうした公的な指針も参考にしながら、自分たちの学校に合ったルールを考えることが大切ですね。

校則見直しの「自分事」化とは

服装や頭髪などの「校則」も、生徒会が取り組むべき大きなテーマです。時代に合わなくなっているルールや、その理由がよくわからない「ブラック校則」と呼ばれるものも、時には問題になりますよね。

ただ、ここで大事なのは、ただ「この校則はおかしい」と不満を言うだけでは、何も変わらないということです。成功している事例では、生徒会が「校則見直し委員会」や「生徒心得見直しプロジェクト」といった専門の組織を立ち上げ、感情論ではなく、学校側(先生方)と粘り強く「対話と議論」を重ねることを重視しています。

校則見直しの具体的なステップ

ある学校では、まずGoogleフォームなどを活用して「なぜこの校則が必要か」「変えるとしたらどう変えたいか」という意見を全校生徒や保護者からも広く集めます。その集計結果(データ)を基に、生徒会内部や「見直し委員会」で議論を重ねます。

その内容は「生徒指導部通信」などを通じて教職員とも随時情報共有し、認識をすり合わせます。時には全校生徒を対象にした「公開討論会」を開くこともあるそうです。

そして最終的に、生徒たちがまとめた改定案を「職員会議で提案」し、承認を得る。こうした地道で民主的なプロセスを踏んでいます。

このプロセスの最大の価値は、校則が(一部)変わること以上に、校則を深く考える機会を通じて、生徒が校則を「自分事」として捉え直す点にあります。

「なぜこのルールは存在するのか?」「変えるとしたら、どんな影響があるのか?」を自分たちで真剣に考える。その結果、たとえ校則がすぐには変わらなかったとしても、「自分たちで議論したルールだから守ろう」という自主的な意識が芽生える。これは、結果的に先生方の「生徒指導の負担軽減」にもつながる、素晴らしい成果ですよね。

目安箱をデジタル化する3つの条件

目安箱をデジタル化する3つの条件

生徒の声を拾う伝統的な「目安箱」。最近は「ひとり一台端末」の普及に伴い、「手軽に意見を出せるように」と、タブレットから投稿できるGoogle FormsやMicrosoft Formsなどに置き換える学校も増えていますね。

これは「意見収集の入口」のハードルを下げる、とても良い試みだと思います。でも、ただ物理的な箱をデジタルフォームに置き換えただけでは、すぐに使われなくなる可能性が高いです。

なぜなら、生徒が本当に求めているのは「投稿の手軽さ(入口)」だけではなく、「投稿した意見が、その後どうなったか(出口)」がわかること、つまり「アカウンタビリティ(説明責任)」だからです。いくら手軽でも、投稿した意見が何の反応もなく無視され続ければ、「どうせ見てもらえない」と諦めてしまいますよね。

本当に機能する「デジタル目安箱」を構築するには、ビジネスツールが持つような、以下の3つの条件(ワークフロー)が必要だと私は考えています。

機能するデジタル目安箱 3つの条件

  1. 匿名性の担保:「アクセス権設定」などで、誰が投稿したか他の生徒や(場合によっては)先生からも秘匿される安心感。これが率直な意見の投稿を促します。
  2. 担当の明確化(アカウンタビリティ):投稿された意見は、生徒会内部で「誰が」「どの委員会が」対応するかを明確に割り振り、絶対に「放置」を防ぎます。
  3. 進捗の可視化(透明性):「コメント機能」などを活用し、投稿された意見に対し、生徒会が「受付しました」「現在検討中です」「職員会議で協議します」「こういう理由で実現できませんでした」といったステータスを、匿名性を保ったままフィードバックできる仕組み。

例えば、Google Classroomのストリームを「お知らせ」に使い、投稿された意見のステータスを(個人が特定されない形で)一覧化するだけでも、透明性は格段に上がります。「自分たちの声がちゃんと届いている」と実感できることが、生徒と生徒会の間に信頼関係を生み、目安箱は本当に機能し始めます。

公約の自動販売機はどう実現したか

生徒会選挙で「自動販売機を設置します!」という公約、昔からよく聞きますよね。でも、実際に実現するのはかなりハードルが高いものです。それを見事に実現した事例があります。

例えば、堺市立浅香山中学校では、生徒会役員が公約として掲げてきた飲料用自動販売機の設置が「ようやく実現しました」と報告されています。

もちろん、「ジュースが飲みたいから」という生徒の要望だけでは実現しません。そこには、学校運営側(大人)を納得させるだけの「公的な論理」を、生徒会がしっかり組み立てる必要があります。

具体的には、「災害時の飲料水確保(防災備蓄の補完)」「熱中症予防対策」「近年の気温上昇に伴う水筒不足(飲み切ってしまう)への対応」「生徒・教職員の利便性向上」といった論理です。

自動販売機の設置という行為は、生徒会が単なるお飾りではなく、生徒の要求を学校側と交渉し、具体的な成果を出す力を持っていることの「証(トロフィー)」になります。学校という環境に、恒久的かつ物理的な変化をもたらす。これほど「面白い」成果はありませんよね。

さらに、世田谷区立中学校での試行設置事例では、生徒会が自ら推進した施策に対し、全校生徒アンケートを実施し、その効果と満足度をデータに基づいて測定・評価しています。

データによるガバナンスの実践

「ラインナップをもっと増やしてほしい」「利用できる時間帯を増やしてほしい」といった記述意見を集め、次の改善アクションにつなげる。これは、単なる要望の実現に留まらず、データに基づいた継続的な政策評価(PDCA)を生徒会が実践していることを示しています。

表3:自動販売機試行設置に関する生徒アンケート結果(世田谷区立中学校)
質問項目 回答選択肢 令和5年度 比率 令和4年度 比率
1. 今年度、自販機を利用したか。 はい 43.66% 74.61%
いいえ 56.34% 25.39%
2. (「いいえ」の理由) (複数回答可) 水筒をもってきているから 46.34% 64.20%
飲みたい飲料が売っていないから 13.85%
3. (「はい」の頻度) これまでに数回 80.11% 52.52%
月に1~2回 15.59% 20.59%
週に2~3回 4.30% 21.64%
5. 自販機があることについて (複数回答可) 熱中症を予防するのに役立つ 28.24% 25.16%
学校で飲み物を買えるのでうれしい 24.22% 21.15%
災害時等に飲み物の確保ができる 21.37% 19.12%
金銭管理を学ぶきっかけになる 9.31% 9.23%
学校にはなくても良い 2.06% 0.71%
注:R4→R5で利用率が低下し「数回」の利用が増えているのは、目新しさが薄れ「必要な時に利用する」インフラとして定着したことを示唆しています。(出典データ[12]に基づき作成)

設置には課題も(重要)

自動販売機の設置は素晴らしい成果ですが、当然クリアすべき課題もあります。「衛生管理」「ゴミ問題(ゴミ箱の管理)」「金銭管理」「何を売るか」(糖分の多い炭酸飲料は避ける、スポーツドリンク中心にするなど)といった点です。

公約として掲げる場合は、こうした課題に対する解決策(例:ゴミは生徒会で当番制で管理する、業者の選定基準を提案する)もセットで提案する必要がある、ということは覚えておいてくださいね。

挨拶運動を革新するマスコットの力

伝統的な「あいさつ運動」ですが、生徒会役員が校門にタスキをかけてずらっと並び、「おはようございます!」と大きな声を張り上げるのって、やる側も、される側も、なんだかちょっと気まずかったりしませんか?

特に挨拶を「される側」の生徒からすると、同級生や先輩に「評価されている」ような気分になり、照れくさくて目をそらしてしまったり…。

この中学生特有の「気まずさ(Awkwardness)」を、驚くほど巧みな心理的戦略で解決した「面白い」事例があります。それは、学校独自のマスコットキャラクター(着ぐるみ)を導入することです。

摂津市第二中学校の「パキナ」と市のキャラ「セッピィ」、大東市立谷川中学校の「セイトン」、京都市立桃山中学校の「ピーチJr.」など、生徒会がデザインした(あるいは既存の)マスコットが、生徒会役員と一緒に挨拶運動に参加しているんです。

生徒(特に挨拶をされる側)は、評価的な目を持つかもしれない「生徒会役員の〇〇さん」に挨拶を返すのではなく、非評価的で愛嬌のある「マスコット」に反応することができます。「あ、セイトンだ」と手を振ったり、ハイタッチしたり。

マスコットは、このぎこちない社会的インタラクションの間に立つ「社会的潤滑油(Social Lubricant)」として完璧に機能し、緊張を緩和します。この目新しさと楽しさが、「学校を元気づけ」、義務的で気まずかった活動を、ポジティブで「面白い」雰囲気のイベントへと転換させているんですね。

いじめ防止スローガンで文化を作る

最後に、生徒会の活動領域を、物理的な環境改善だけでなく、「学校の倫理文化」の醸成にまで広げる取り組みです。

いじめ防止というと、どうしても大人が指導する、教員が介入するというイメージが強いですが、生徒間の問題は、生徒間のアプローチ(ピア・トゥ・ピア)が非常に有効な場合があります。

そこで、学校全体で「いじめ防止スローガンコンテスト」を実施する生徒会があります。

生徒の言葉が持つ力

  • 「いじめてる あなたが一番 弱い人」
  • 「知らんぷり それも一つの いじめだよ」
  • 「その言葉 大丈夫?相手の気持ち 考えて」

こうした生徒自身の言葉から生まれたスローガンは、大人の「いじめはダメだ」という建前の説教よりも、ずっと強く、生々しく、同世代の心に響く力を持っています。選ばれたスローガンをポスターにして校内に掲示することで、学校全体の倫理観を生徒自身の手で高めていこうとする試みです。

また、生徒会が「みんなでゴミを拾いませんか?」と全校生徒にボランティアを呼びかけ、通学路の「地域清掃」活動を実施する事例もあります。これは、生徒会の「管轄領域」を拡大するものとして面白いですよね。

生徒会が学校の建物内だけでなく、その周辺コミュニティ(通学路という公共空間)に対しても責任を持つという、社会的責任の表れです。これらは、学校の倫理文化の醸成に対しても、生徒が主体性を発揮する重要な試みだと私は思います。

生徒会の面白い取り組みの中学生編まとめ

ここまで、中学生の生徒会による面白い取り組みを、「イベント」「システム改革」「運営のDX(目安箱)」「公約実現」「学校文化」といったパターンに分けて見てきました。

長くなりましたが、全てに共通しているのは、生徒が「やらされている」のではなく、「主体的に」考え、行動している点です。そして、その活動の結果が、学校生活に対して「楽しい」だけでなく、「目に見える具体的な変化」をもたらしていること。

私たちが探している「面白い」とは、単なる「楽しさ」や「娯楽性」だけではなく、この「高い主体性」と「高い具体的成果」が両立したときに生まれる、知的で、やりがいのある面白さそのものなのかもしれません。

この記事を読んでくれているあなたが、もし「生徒会で何かしたい」と思っているなら、まずは「自分たちの学校で、今一番変えたいことは何だろう?」と仲間と話し合うところから始めてみてください。

「校則について全校アンケートを取ってみる」「挨拶運動にマスコットを提案してみる」「目安箱のフィードバック方法を変えてみる」など、どんなに小さな一歩からでも構いません。この記事が、あなたの生徒会活動を、もっと面白いものにするためのヒントになれば、これほど嬉しいことはありません。