体育祭や運動会で白組になったけれど、どんな学級旗にすればいいか悩んでいませんか。
白い布を背景にする場合、色が薄くて目立たないのではないか、どんな四字熟語や英語のスローガンが合うのか、あるいは手作りの際に絵の具がにじんだり汚れたりしないかなど、色々と不安があるかと思います。
特にクラスのシンボルとなる応援旗や団旗ですから、みんなで協力してかっこいいレイアウトを作りたいですよね。
この記事では、白い学級旗のデザイン案や作り方から、材料の選び方、失敗しないための注意点まで、分かりやすくお伝えしていきます。
少しでも皆さんのクラス作りの参考になれば嬉しいです。
- 白地に映えるスローガンやモチーフの選び方
- にじみや汚れを防ぐための絵の具やマーカーの活用法
- 手作りと業者注文における費用や手間の比較
- 遠くからでも応援席から目立つコントラストの付け方
目立つ白い学級旗のデザイン案と作り方
クラスの顔となる学級旗ですが、白組になったら背景の「白」を最大限に活かしたいですよね。
ここでは、白い学級旗のデザインを考える上でポイントとなるスローガンの選び方や、かっこよく見せるレイアウト、さらには手作りと業者に頼む際の違いについて順番にお話ししていきます。
ただ漠然と絵を描くのではなく、しっかりとしたテーマを持つことが、みんなの心を一つにする第一歩かなと思います。
なお、レイアウトの基本に迷う場合は学級旗の配色・フォント・構図の基本ガイドも参考になりますよ!
白地に映える四字熟語やスローガン
学級旗の要とも言えるのが、クラスの目標や熱意をストレートに伝えるスローガンです。
白い背景には、力強さを感じさせる太い漢字や四字熟語がとてもよく似合います。
真っ白なキャンバスに黒や濃い色の筆文字がドカンと入っているだけで、他を圧倒するような迫力が出ますよね。
おすすめの四字熟語とその意味
スローガン選びで迷ったら、まずはクラスの目指す姿を言葉にしてみましょう。
体育祭にかける熱い思いを表現するのにぴったりな四字熟語をいくつかご紹介します。

| 四字熟語 | 意味と体育祭でのイメージ |
|---|---|
| 獅子奮迅(ししふんじん) | 獅子(ライオン)が奮い立つように、凄まじい勢いで活躍すること。圧倒的なパワーで優勝を目指すクラスにぴったりです。 |
| 一心同体(いっしんどうたい) | 複数の人が心を一つにして、まるで一つの体のように行動すること。リレーや大縄跳びなど、チームワークが鍵となる競技に燃えるクラスにおすすめです。 |
| 威風堂々(いふうどうどう) | 態度や雰囲気が立派で、近づきがたいほどの威厳がある様子。王者としての風格を漂わせたい、かっこいい白組に最適ですね。 |
| 百花繚乱(ひゃっかりょうらん) | 色々な花が咲き乱れるように、優秀な人たちが一堂に会して活躍する様子。一人ひとりの個性を大切にしながら団結するクラスの旗に合います。 |
※追加候補を探すなら学級目標に使える四字熟語の選び方と例も役立ちます。
文字の配置とフォントの工夫
言葉が決まったら、次はその文字をどう見せるかです。
白地は清潔感や平和の象徴でもあるので、「誠実」や「団結」をテーマにした言葉もぴったりですが、ひらがなばかりだと少し弱々しい印象になりがちです。
文字を描くときは、遠くからでも読めるようにゴシック体のような太めのフォントや、力強い筆文字風の書体を意識するのがポイントです。
明朝体などの線の細いフォントは、近くで見ると綺麗ですが、グラウンドの反対側からはほとんど見えなくなってしまいます。
漢字をメインに大きく配置し、余白の部分にクラス全員のサインや手形を添えると、よりクラスの絆が感じられるオリジナルデザインになります。
実は、学校行事である体育祭は、ただ勝敗を競うだけでなく、クラスの連帯感を深める重要な教育の場でもあります。
(出典:文部科学省「学習指導要領 特別活動」)
だからこそ、一部の絵が上手い人だけが作るのではなく、全員が何らかの形で旗作りに参加できるようなレイアウトを考えるのが、最も素晴らしい学級旗の形だと私は思います。
英語を使ったかっこいいレイアウト
漢字の四字熟語も素敵ですが、英語のフレーズを使うと一気にスタイリッシュでおしゃれな印象になります。
特に中学生や高校生のクラス旗では、英語を取り入れたデザインがとても人気ですね。
「和風の四字熟語はちょっと自分たちのクラスっぽくないな…」と感じる場合は、思い切って英語メインのレイアウトに挑戦してみましょう。
短いフレーズで視覚的なインパクトを狙う
英語をスローガンにする際の最大の注意点は、長すぎる文章にしないことです。
長い英文は読むのに時間がかかりますし、文字が小さくなってしまうため応援席からは全く読めません。
パッと見て瞬時に意味が伝わる、短くて力強いフレーズを選ぶのがコツです。
- NEVER GIVE UP(絶対に諦めない)
- DO OUR BEST(全力を尽くす)
- STAY GOLD(輝き続けろ/純粋なままでいれ)
- ONE FOR ALL, ALL FOR ONE(一人はみんなのために、みんなは一つの目的のために)
- MAKE IT HAPPEN(実現させる/やり遂げる)
これらのフレーズを使う場合は、すべて大文字で書くと、文字のラインが上下でしっかりと揃い、視覚的なブロックとして認識されやすくなるためインパクトが格段に強くなります。
フォントの選び方とレイアウトのアイデア
英語のデザイン性を高めるには、フォントの選び方が非常に重要です。
スポーティーで力強い印象を与えたい場合は、極太の「ブロック体(サンセリフ体)」を選びましょう。
逆に、少し大人っぽくエレガントな雰囲気にしたい場合は、「筆記体(スクリプト体)」を使うのもおしゃれです。
ただし、筆記体は読みにくくなるリスクがあるので、文字の周りを太く縁取るなどの工夫が必要ですね。
文字を単にまっすぐ横に並べるだけでなく、少し斜めに配置したり、上に向かって緩やかなアーチ状(扇状)に並べたりすると、躍動感が生まれてとてもバランスの取れたかっこいいレイアウトになります。

最後に絶対忘れてはいけないのが、スペルチェックです。
布に絵の具で描いてしまった英語のスペルミスは、後から修正するのが地獄のように大変です。
布に下書きをする前に、必ず黒板などに大きく書き出し、クラス全員で辞書やスマートフォンを使ってスペルの確認をしておきましょう。
本当に、これだけは口を酸っぱくして言いたいです。
モノトーンでまとめるシンプル配色
白地の学級旗だからこそ最高に映えるのが、あえて色数を極限まで絞ったモノトーン(白黒)の配色です。
多くの人は「旗はカラフルな方が目立つだろう」と思いがちですが、実はその逆だったりします。
シンプルだからこそ、ごちゃごちゃせずに遠くからでもはっきりと目立ち、洗練された印象を与えることができるんです。
配色の黄金比と引き算のデザイン

デザインの世界には「70:25:5の法則」という有名な配色の黄金比があります。
これは、ベースカラーを70%、メインカラーを25%、アクセントカラーを5%の割合にすると、最も美しく見えるというものです。
白い学級旗の場合、ベースの白がすでに70%を占めている状態なので、メインカラーとして黒(または濃紺)を25%使い、残りの5%でワンポイントの目立つ色を入れるのが最強の布陣となります。
この「引き算のデザイン」を意識すると、素人が作ってもプロがデザインしたかのような、まとまりのある旗に仕上がります。
多くの色を使いすぎると、全体がくすんで見えたり、何が描かれているのか輪郭がぼやけて分かりにくくなってしまうデメリットがあります。
色は欲張らずに絞るのが大正解です。
アクセントカラーで与える印象をコントロールする
ベースを白と黒のモノトーンで作り、そこに赤や金などをワンポイントのアクセントとして入れると、全体がグッと引き締まります。
このたった1色のアクセントカラーに何を選ぶかで、旗の性格が大きく変わるのが面白いところです。
| アクセントカラー | クラスに与える印象・効果 |
|---|---|
| 赤(レッド) | 情熱、闘争心、エネルギー。「絶対に勝つ!」という攻撃的で熱い気持ちを表現したい時におすすめ。黒との相性も抜群です。 |
| 金(ゴールド) | 王者、勝利、高級感。ラメ入りのアクリル絵の具などを使って文字の縁取りや王冠のモチーフに使うと、圧倒的な強者感を演出できます。 |
| 青(ブルー) | 知性、冷静沈着、爽やかさ。クールに勝負を決める、スタイリッシュでまとまりのあるクラスのイメージにぴったりです。 |
色選びに迷ったときは、「黒を基調にして、クラスのイメージカラーを1色だけ足す」というルールにすると、デザインが驚くほどまとまりやすくなるかなと思います。
また、色数が少ないということは、準備する絵の具の種類も少なくて済みますし、塗る面積も減るため、制作時間の短縮に大きく貢献するという裏のメリットも見逃せませんよ。
迫力あるモチーフやキャラクター
スローガンが決まったら、次はその言葉を視覚的に強調するモチーフ(イラスト)を選びます。
白背景には、どんなモチーフを配置するかで旗の印象がガラリと変わります。
文字だけの旗もストイックでかっこいいですが、やはりシンボルとなる絵があると、クラスの士気もより一層高まりますよね。
神話の生物や動物が白組の定番
かっこいい旗を目指すなら、白虎(ホワイトタイガー)、白竜(ホワイトドラゴン)、ペガサス、フェニックス(不死鳥)といった神話的・伝説的な生き物や強い動物が定番でおすすめです。
特に白組の場合、白い動物をモチーフにすることで、チームカラーとの相乗効果が生まれます。
ただし、白い旗に白い動物を描く場合は、背景と同化してしまう危険性があります。
そのため、モチーフの輪郭線(アウトライン)を太く力強い黒で描いたり、背景に少し影(グレーや淡い青)を入れたりすることで、モチーフを浮き上がらせて迫力を出す工夫が必要です。
イラストを描くときは、全身を細かく描き込むよりも、顔のアップや、鋭い爪、広げた翼など、特徴的な部分だけを画面いっぱいに大きくトリミング(切り取り)して配置する方が、ダイナミックでかっこいい構図になります。
著作権の注意とオリジナルデザインの工夫

ここで一つ、非常に重要な注意点があります。
それは、著作権についてです。
近年、学校行事であっても、有名なアニメのキャラクターや企業のロゴをそのままコピーして学級旗に使うことは、著作権の観点から厳しく指導されるケースが増えています。
SNSに写真がアップされる時代ですので、既存のキャラクターを安易に模倣するのは避け、できるだけ自分たちのオリジナルデザインを考えるようにしましょう。
「絵を描くのが得意な人がクラスにいない…」と悩む場合でも大丈夫です。
可愛いキャラクターのシルエットだけをシンプルな図形で描いたり、クラスメイト全員の似顔絵を簡略化(スマイルマークのように)して散りばめたりするのも、ユニークで素敵なアイデアです。
また、絵の具をつけた手でペタペタと布に手形を押して、その手形の集まりで一つの大きな鳥の羽や太陽を表現する「手形アート」は、絵心がなくても作れて、かつ全員が参加できる最高のモチーフになります。
モチーフは1つか2つに絞り、旗の中心か片側に大きく配置すると、視認性の高い立派なデザインになりますよ。
手作りと業者注文の価格や相場比較

デザインが決まったら、それを「自分たちで布に描いて作るか」「専門の印刷業者にデータを入稿して頼むか」を決める必要があります。
これはクラスの予算、残された時間、そして「どういう思い出を作りたいか」によってベストな選択が大きく変わってきます。
それぞれの特徴をしっかりと理解して、クラス全員で納得のいく方法を選びましょう。
手作り(自作)のメリットとデメリット
手作りの最大のメリットは、何と言っても費用が圧倒的に安く抑えられることです。
市販の白無地の学級旗用布(ハトメと呼ばれる紐を通す金具が付いているもの)は、サイズにもよりますが約90×135cmの一般的な大きさで2,000円〜3,000円程度で購入できます。
これにアクリル絵の具や布用マーカー代を合わせても、クラス全体で3,000円〜5,000円程度に収まることがほとんどです。
一人当たりの負担額は数十円〜百円ちょっとですね。
そして何より、放課後に教室の床に布を広げ、みんなでワイワイ言いながら絵の具まみれになって旗を作る時間は、体育祭本番と同じくらい、かけがえのない青春の思い出になります。
一方でデメリットは、とにかく時間がかかることと、失敗した時の修正が難しいこと、そして後述する「にじみ」や「汚れ」のトラブルと戦わなければならないことです。
業者注文(印刷)のメリットとデメリット
業者に注文する最大のメリットは、プロ品質の圧倒的にきれいな旗が手に入ることです。
パソコンやタブレットで作成したデザインデータ(または紙に描いた原画)を送るだけで、にじみもムラもない、色鮮やかな旗が届きます。
部活動や受験勉強で忙しく、放課後に集まって作業する時間がどうしても取れないクラスには救世主となります。
デメリットはやはり費用面です。
フルカラー印刷の場合、安くても10,000円前後、生地の素材や特急料金などを加えると数万円になることも珍しくありません。
また、データの入稿から完成品の到着まで、通常1週間〜2週間程度の納期が必要になるため、体育祭直前の思いつきでは間に合わないという時間的な制約もあります。
| 比較項目 | 手作り(自作) | 業者注文(印刷) |
|---|---|---|
| 費用の目安 | 約3,000円〜5,000円 | 約10,000円〜30,000円 |
| 必要な時間 | 数日〜1週間(放課後の作業) | データ作成時間 + 納品まで1〜2週間 |
| 仕上がりの質 | 手作り感、温かみ、時にムラやにじみ | プロ品質、発色が良く均一で美しい |
| 思い出度 | みんなで作業する過程が最高の思い出に | 完成した旗を見た時の感動が大きい |
※上記に記載した費用や納期はあくまで一般的な目安です。布のサイズや印刷のカラー数、業者によって価格は大きく変動します。実際に注文を検討される際は、必ず複数の公式サイト等で最新の見積もりを確認し、最終的な判断や予算の集金については、保護者や学校の先生といった専門家(大人)に必ずご相談ください。学校によっては集金の上限額が決められている場合もあります。
予算が限られている場合や、特に学校側からの指定がない場合は、市販の白無地旗を購入し、みんなで手描きするのが最も手軽で、高校生らしいパワフルな旗に仕上がるのでおすすめですね。
白い学級旗のデザインで失敗しないコツ
せっかく素晴らしいデザイン案がまとまり、いざ「よし、作ろう!」となっても、実際の制作作業には数多くの落とし穴が潜んでいます。
特に白地の布は、ほんの少しのミスが致命傷になりかねません。
「インクがにじんでホラー映画のようになってしまった」「思ったより色が薄くて目立たない」といった悲しい結末を迎えないために。
ここでは、白い学級旗のデザインを実際に形にする段階で、失敗を避けるための極めて具体的なコツや裏技をご紹介しますね。
にじみを防ぐ絵の具やマーカー選び
手作りで旗を制作する際、最も多くの学生が直面し、そして絶望するトラブルが「にじみ」です。
布には縦横に繊維が走っているため、水分の多いインクを乗せると毛細管現象によって繊維の隙間を伝ってジュワッと広がってしまいます。
普通の水性ペンや、習字用の墨汁をそのまま布に使うと、シャープな直線を描いたつもりでも、乾く頃には輪郭がぼやけてしまい、せっかくのかっこいいデザインが台無しになってしまいます。
布専用のアイテムを絶対に使うこと

この悲劇を防ぐための唯一にして最大の防御策は、正しい画材を選ぶことです。
文字やイラストを描くときは、必ず「布用マーカー」や「アクリル絵の具」を使用してください。
水彩絵の具は絶対にNGです。
アクリル絵の具は水で溶いて使いますが、乾くと耐水性のゴムのような被膜を作るため、布にしっかりと定着し、一度乾けば水に濡れてもにじみません。
和風のデザインでどうしても筆と墨の質感が欲しい場合は、普通の墨汁ではなく、画材店などで売られている「布用墨汁」という専用のアイテムを使うのが鉄則です。
にじみ止めの裏技と塗り方のコツ
専用の画材を使っても、布が薄かったり、絵の具に混ぜる水の量が多すぎたりすると、やはり少しにじむことがあります。
どうしてもにじみが心配な場合は、描く前に布の裏側に薄く「デンプン糊」を塗って乾かしておいたり、市販の「にじみ止めスプレー(布用プライマー)」を下処理として吹きかけておくと、繊維の隙間が埋まって劇的ににじみを抑えることができます。
また、筆の動かし方にもコツがあります。
一度に大量の絵の具を筆に含ませてベタッと押し付けるのではなく、水分を少なめに調整した絵の具を、平筆(先が平らな筆)を使って少しずつ布に「擦り込む」ように塗っていくのが、輪郭をシャープに綺麗に仕上げるための大切なポイントです。
広い面積を塗る時は、スポンジのローラーを使うとムラなく早く塗れるのでおすすめですよ。
汚れを防いで綺麗に仕上げる方法
白い布は、言うまでもなく汚れがこの世の何よりも目立ちます。
純白のキャンバスは美しいですが、ちょっとした油断で取り返しのつかないシミができてしまうという恐怖と常に隣り合わせです。
制作中はもちろん、完成して乾燥させている間、さらには体育祭の当日にグラウンドで土埃をかぶってしまうことまで、あらゆる場面で汚れとの戦いが待っています。
制作環境の徹底的な準備
まず、制作する場所の環境整備が命です。
教室の床で作業する場合は、絶対に床を綺麗にホウキで掃き、水拭きをしてから、広範囲にブルーシートや大きなビニールシートなどを敷いて養生しましょう。
新聞紙は、絵の具の水分でインクが溶け出して布の裏に付着することがあるため、できれば避けた方が無難です。
そして、作業中の服装にも気を配ります。靴下やスリッパの裏の汚れが布につくことが多いので、旗の上には絶対に乗らないルールを徹底するか、乗らざるを得ない場合は綺麗な靴下を履き替えるなどの工夫が必要です。
魔の乾燥中のトラブルを防ぐ
最も事故が起きやすいのが乾燥中です。
絵の具が乾かないうちに「どれどれ」と手で触ってしまい、その指紋が真っ白な余白にベタッと付いてしまう失敗が非常に多いのです。
「完全に乾くまでは絶対に誰も触らない、近づかない」という絶対ルールをクラス全員に周知することが重要です。
乾かす時は、風通しの良い場所に干すか、安全な場所に広げて「乾燥中!立ち入り禁止!」という貼り紙をしておくくらいでちょうど良いです。
完成後、屋外で振り回す予定がある場合は、仕上げに布用の防水スプレー(または撥水スプレー)を軽く両面にかけておくと、グラウンドの泥はねや、応援中の汗などの汚れが格段に付きにくくなります。
ただし、スプレーの使用は必ず換気の良い屋外で行い、吸い込まないようにマスクをするなど、健康と安全に十分配慮してくださいね。
万が一、制作中に汚れが付いてしまったら、慌てて水でゴシゴシこすると余計に広がって最悪の事態になります。
そんな時は、汚れが乾くのを待ってから、上から白いアクリル絵の具を少し厚めに重ねて塗ってごまかすか、いっそのことその汚れの上に小さな星や花びらなどのモチーフを描き足して「最初からこういうデザインでした」という顔をする裏技で乗り切りましょう。
遠くからでも目立つコントラスト
教室の机の上や床に広げて手元で見ているときは「すごく綺麗に描けた!大成功だ!」と思っても、いざ完成した旗をグラウンドのポールに立てて、数十メートル離れた応援席から見てみると「…あれ?色が薄くて何が書いてあるか全く分からない…」という現象がよく起きます。
これは、白い学級旗によくある視認性の罠です。
明暗差(明度コントラスト)をはっきりさせる

屋外の強い日光の下では、私たちが思っている以上に色は飛んで白っぽく見えます。
白地を背景にする場合は、デザインのコントラスト(明暗差)を極端に強く意識しなければなりません。
黄色、黄緑、水色、ピンクなどの淡いパステルカラーだけで構成すると、日光の下では背景の白と同化してしまい、完全に見えなくなってしまいます。
遠くからでも文字や絵を認識させるためには、ベースの白(最も明るい色)に対して、黒、濃紺、焦げ茶色といった最も暗い色を組み合わせるのが基本中の基本です。
どうしても黄色やピンクなどの明るい色を使いたい場合は、文字や重要なイラストの輪郭(アウトライン)を、黒や濃い色で「太く縁取り」をしてください。
この縁取りがあるかないかで、遠くからの視認性が劇的に、それこそ10倍くらい変わります。
色を重ねて発色を良くする
また、布は絵の具を吸い込むため、一度塗っただけでは色が透けてしまい、どうしても発色が弱くなります。
色が薄い、ムラになっていると感じたら、一度完全に乾かしたあとに、全く同じ色を上からもう一度重ね塗りをしてください(二度塗り)。
少し面倒で絵の具の消費量も増えますが、この二度塗りの手間をかけるだけで、布の繊維の奥までしっかりと色が入り込み、ペンキで塗ったようなパキッとした鮮やかな発色になります。
遠くから目立たせるためには、この色の濃さが勝負の分かれ目になりますので、丁寧に塗り重ねてみてくださいね。
納期や時間を意識したスケジュール
学級旗の制作において、デザインの次にクラスの運命を左右するのがスケジュール管理です。
学級旗の制作は、大きな布を扱うという特性上、思った以上に膨大な時間がかかります。
「まあ、前日の放課後に数人が残ってパパッと描けば終わるだろう」と甘く見ていると、深夜まで居残りをしても終わらず、乾燥する時間も全く足りないまま、絵の具がベタベタの未完成状態で当日を迎えるという大惨事になりかねません。
ゴールから逆算して計画を立てる

成功するクラスは、必ず逆算思考でスケジュールを組んでいます。
本番の日から逆算して、各工程にどれくらいの日数がかかるかを現実的に見積もりましょう。
- デザイン決定と役割分担: 本番の2週間前。全員で意見を出し合い、下絵を完成させる。
- 買い出しと下準備: 本番の10日前。布、絵の具、筆、養生シートなどを買い揃える。
- 下書き〜布への転写の手順: 本番の1週間前。鉛筆やチャコペンを使って布に薄くアタリをつける。
- 色塗り(前半): 本番の6日前〜5日前。広い面積やベースとなる色を塗る。
- 色塗り(後半): 本番の4日前〜3日前。細かい文字や縁取り、二度塗りをして仕上げる。
- 完全乾燥と予備日: 本番の2日前〜前日。絶対に触らずに乾燥させる。修正があればここで行う。
特にアクリル絵の具は、表面が乾いているように見えても、布の奥深くや厚塗りした部分が中まで乾ききるのに相当な時間がかかります。
最低でも本番の2日前には色塗りを完全に終了させて、丸1日〜2日は風通しの良い場所で乾燥に充てるのが理想的です。
トラブルを見越した予備日の設定
作業中は「頼んだ絵の具が足りなくなった」「途中で雨が降ってきて湿気でなかなか乾かない」「担当の生徒が風邪で休んでしまった」など、予期せぬトラブルが必ず起こります。
スケジュールには必ず1〜2日の「予備日(バッファ)」を設けておくことが、リーダーの腕の見せ所です。
もし、どうしても時間が足りない!本番まであと3日しかない!となった場合は、当初予定していた細かいイラストやグラデーションなどの複雑な表現は潔く諦めて削りましょう。
文字のサイズをドカンと大きくして、白の余白を大胆に活かしたシンプルなモノトーンデザインに変更する勇気ある撤退も、リーダーには必要かなと思います。
完成しないよりは、シンプルでも完成している旗の方が100倍かっこいいですからね。
魅力的な白い学級旗のデザインまとめ

ここまで、体育祭や運動会で主役級の活躍をする、白い学級旗のデザインや制作のコツについて、かなり熱を入れて長々と解説してきました。
純白のキャンバスは、最初は何をどう描けばいいのか不安に感じるかもしれませんが、クラスの熱い想いを込めたスローガンを太く大きく配置し、コントラストを効かせた引き算の配色にすることで、どんな色の旗よりもスタイリッシュで、応援席からでも一際目を引く最強のシンボルに仕上がります。
手作りでの制作は、にじみや汚れには少し神経を遣うかもしれません。
しかし、適切な布専用の画材をしっかりと選び、乾燥時間をたっぷり設けたスケジュール管理さえできれば、決して難しい作業ではありません。
むしろ、ちょっと絵の具がはみ出したり、みんなの筆跡が残っていたりする「手作り感」こそが、業者注文の完璧な印刷では絶対に表現できない、そのクラスだけの唯一無二の味になります。
放課後、クラスメイトと膝をつき合わせ、時には意見がぶつかり合いながらも、ひとつの大きな旗に向かって一緒に筆を動かした経験。
手が絵の具だらけになったこと。完成した旗が秋空の下ではためくのを見たときの鳥肌が立つような感動。
それらのすべてが、体育祭の勝敗に関わらず、皆さんの学生生活の中で色褪せることのない、最高の青春の思い出になるはずです。
今回ご紹介した学級旗の白デザインのポイントが、皆さんのクラスの団結のきっかけになれば、私としてこれ以上嬉しいことはありません。
ぜひ、クラス全員が胸を張って誇れるような、最高にかっこよくて素敵な白いシンボルを作り上げてくださいね。
皆さんのクラスが体育祭で大活躍し、最高の笑顔で終われるよう、画面の向こうから心より応援しています!
頑張ってください!
