学校行事の中でも、中学2年生で行われる立志式は一大イベントですよね。
でも、いざ立志式の作文の書き出しを考えようとしても、最初の一文がなかなか出てこなくて困っていませんか。
例文を見ても自分にしっくりこないとか、そもそも将来の夢がないから何を書けばいいか分からないという悩みもよく耳にします。
四字熟語や漢字一文字をかっこよく使いたいけれど、選び方が具体的になくて迷ってしまう人もいるかもしれませんね。
また、親への手紙に対する返事として書きたいけれど言葉がまとまらないということもあるでしょう。
この記事では、そんな作文の書き出しに関する不安を解消するためのアイデアをたくさん集めました。
最後まで読めば、あなたらしい素敵な志がきっと言葉にできるはずですよ。
- 作文の書き出しをスムーズに始めるための具体的な5つのパターン
- 将来の夢が決まっていない人でも納得感のある志が書けるヒント
- 自分の決意をかっこよく表現できる四字熟語や漢字の選び方
- 親や先生など周囲の人への感謝を自然に伝える文章の組み立て方
立志式の作文の書き出しに役立つ構成のポイント

作文を書き始める前に、まずは全体の流れをイメージすることが大切です。
ここでは、14歳という節目にふさわしい構成の作り方や、テーマ選びのコツについて私の視点でお伝えしますね。
立志式は一生に一度の行事ですから、後悔のない準備をしましょう。
14歳の中学生に最適な構成の組み立て方
中学生の作文、特に立志式のような式典で発表するものは、「序論・本論・結論」の3段構成で考えるとスッキリまとまります。
私がおすすめする黄金比率は、導入が15%、本論が70%、結びが15%という配分です。
このバランスを意識するだけで、読み手にとって非常に聞きやすく、論理的な文章になります。
導入:インパクトのある「書き出し」で心をつかむ
最初の数行で、あなたがこれから何を話そうとしているのかを明確にします。
例えば「私は将来、〇〇になります」という宣言や、「私の座右の銘は〇〇です」といった言葉の提示です。
ここが曖昧だと、聞き手は「何の話かな?」と迷ってしまいます。
最初の一文は、少し勇気がいりますが、言い切る形にするとかっこいいですよ。
本論:自分の体験談を「具体的」に肉付けする
ここが作文のメインディッシュです。導入で述べた「志」に至った背景を語ります。
特に、自分自身の過去の失敗や、そこから学んだ教訓を盛り込むと、文章にオリジナリティが生まれます。
単に「頑張ります」と言うよりも、「部活で負けて悔しかったから、技術だけでなく精神面も鍛えようと思った」と書くほうが、あなたという人間がよく見えてきます。
結論:未来への展望と感謝で締めくくる
最後は、これからの行動計画を具体的に述べ、自分を支えてくれている周囲への感謝で締めくくります。
導入で使った言葉をもう一度繰り返す「リフレイン」の手法を使うと、全体にまとまりが出て、強い決意を感じさせるフィナーレになります。
立志式作文の構成
- 導入(15%):「私の志は〇〇です」と明確な宣言から入る。
- 本論(70%):具体的なエピソード(部活・勉強・生活)で根拠を示す。
- 結論(15%):感謝の言葉と共に、未来の自分への約束で締める。
このように、しっかりとしたフレームワークを作っておけば、いざ書き出す時に迷わずに済みます。
まずは骨組みを作ってから、肉付けしていく感覚で進めてみてくださいね。
将来の夢がない場合に志を立てる逆転の発想
「将来の夢がまだ決まっていない」という人も安心してください。
実は、「夢がないこと」自体も立派な作文のテーマになります。
世の中の14歳全員が明確な職業を目指しているわけではありませんし、無理に今の時点で職業を一つに絞り込む必要もありません。
「職業(What)」ではなく「在り方(How)」をテーマにする
「医者になりたい」「プロ野球選手になりたい」というのは、やりたい「仕事」の話ですが、志というのはもっと深い「生き方」の話です。
例えば、「誰かが困っている時に真っ先に手を差し伸べられる人になりたい」とか、「どんな小さな約束でも必ず守る、信頼される大人になりたい」といった目標です。
これらは、どんな仕事に就くとしても共通して必要な、素晴らしい「志」ですよね。
今の自分を肯定し、未来の可能性に期待する構成
夢がないことを逆手に取って、「今はまだ具体的な夢が見つかっていません。
だからこそ、将来どんな道を選んでも対応できるように、今は目の前の勉強や行事に全力で取り組みたいと考えています」という論法で書いてみましょう。
これは、現実をしっかり見据えている、非常に誠実で知的なアプローチです。
無理に作った嘘の夢を語るよりも、ずっと説得力がありますし、先生や親御さんも「しっかり考えているな」と感心してくれるはずですよ。
夢がない時の書き出しテンプレート
「私には今、明確な将来の夢はありません。しかし、それを見つけるために、今の自分にできることを精一杯積み重ねていきたいという志を持っています。」
このように、前向きな「未定」を宣言してみましょう。
夢がないときの考え方や例文をもっと見たい人は、立志式の作文で夢がない場合の例文集|将来未定でも安心の書き方も参考になります。
自分の決意を象徴する漢字一文字の選び方

立志式では、自分を表現する「漢字一文字」を色紙に書いたり、作文のテーマにしたりすることが多いですよね。
この漢字を書き出しに持ってくるのは、非常に視覚的で分かりやすい、王道のテクニックです。
でも、どの漢字を選べばいいか迷ってしまいますよね。
漢字一文字の候補をもっと広げたい人は、学級目標を漢字一文字で考えるコツ(意味と選び方)で、テーマ別の考え方や定番例も確認できます。
漢字を選ぶときは、今の自分に足りないもの、あるいは自分が大切にしたい価値観を基準にしましょう。
私が調べた中で、中学生が選ぶと深みが出る漢字を、いくつかのカテゴリーに分けて整理してみました。
| カテゴリー | おすすめの漢字 | 意味と決意の例 |
|---|---|---|
| 挑戦・行動 | 挑、進、駆、拓 | 失敗を恐れず、自らの手で未来を切り拓いていく。 |
| 成長・向上 | 高、達、磨、伸 | 現状に満足せず、志を高く持って自分を磨き続ける。 |
| 誠実・内面 | 真、誠、心、本 | 何事にも本気で、真心を込めて向き合える大人になる。 |
| 自立・責任 | 守、自、律、志 | 自分を律し、大切な人を守れる強さと責任感を持つ。 |
例えば「守」という字を選んだ生徒さんが、「これまでは親に守られてばかりでしたが、これからは自分も誰かを守れる強さを持ちたい」と語った例があります。
これは、被保護者から大人へと意識が変化する、立志式にぴったりの素晴らしい解釈ですよね。
このように、漢字一文字に自分なりのエピソードを込めることが、魅力的な作文にする秘訣です。
座右の銘に最適な四字熟語と活用シーン
四字熟語は、それだけで格調が高く、文章のレベルを一段階上げてくれる魔法のアイテムです。
作文の書き出しに四字熟語を配置し、その意味を自分なりに解説することで、聴衆の興味を一気に惹きつけることができます。
中学生の皆さんが使いやすく、かつ「志」を感じさせる言葉を厳選しました。
コツコツ努力を強調したいなら
点滴穿石(てんてきせんせき):「一滴の水も積み重なれば石を穿(うが)つ」という意味です。派手な才能がなくても、地道な努力で目標を達成したいという決意に最適です。部活動や苦手科目の勉強など、具体的な継続の苦労と結びつけると非常に響きます。
困難に立ち向かう姿勢を示したいなら
七転八起(しちてんはっき):何度失敗しても、そのたびに立ち上がることです。挫折を経験したことがある人こそ、この言葉に説得力が宿ります。「あの時の失敗があったからこそ、今がある」という構成に使えますね。
広い視野や希望を語りたいなら
雲外蒼天(うんがいそうてん):「雲の外には青い空が広がっている」、つまり苦難を乗り越えれば明るい未来が待っているという意味です。今の自分に壁を感じている人が、それを突破しようとする決意を述べるのにふさわしい言葉です。
四字熟語を使う際は、「辞書にはこう書いてありました」という説明だけで終わらせないように注意しましょう。
あくまで「私にとっての〇〇(四字熟語)」を語ることが大切です。
その言葉が、あなたの人生のどんな場面で支えになってくれるのかを想像しながら書いてみてください。
橋本左内の啓発録を引用して大人を自覚する
立志式の起源を辿ると、幕末の福井藩士、橋本左内にたどり着きます。
彼は15歳の時に、自らを戒め、志を立てるための指針として「啓発録」を著しました。
この歴史的背景を作文に取り入れると、非常に知的な深みが増します。
(出典:福井市「橋本左内と啓発録」)
「稚心を去る」という言葉の重み
左内が最初に挙げたのが「稚心を去る(ちしんをさる)」です。
これは、子供っぽいわがままや、自分を甘やかす心を捨てる、という意味です。
14歳という年齢は、まさに子供から大人への過渡期。
今の自分の中にある「甘え」を自覚し、それを捨て去る決意を語ることは、立志式の本来の趣旨に最も近いと言えるかもしれません。
啓発録の五項目をヒントにする
啓発録には、稚心を去る以外にも「気を振う(気力を奮い起こす)」「志を立てる」「学を勉む(学問に励む)」「交友を択ぶ(良き友を選ぶ)」という項目があります。
これらの言葉を引用し、「私はこの五項目の中で、特に『交友を択ぶ』を大切にしたいと考えました。
互いに高め合える友人と出会い、自分自身もまた、友にとって良い影響を与えられる存在になりたいからです」といった具合に展開すると、歴史的な重みと現代の自分の考えが融合した、素晴らしい作文になります。
左内の教えを作文に活かすコツ
古い言葉をそのまま使うのではなく、「今の自分にとって、稚心(子供の心)とは具体的に何か?」を考えてみましょう。
「ゲームを優先してしまう心」「親に言われないと動かない心」など、等身大の言葉に置き換えることで、聞き手の共感を呼びます。
例文から学ぶ立志式の作文の書き出しと表現法

理論が分かったところで、次は具体的な例文を見ながら、自分ならどう書くかをイメージしていきましょう。
よくあるテーマ別に、書き出しのバリエーションを紹介しますね。
部活動の経験から人間的な成長をアピールする
部活動は、中学生にとって最も身近で、かつ喜怒哀楽が詰まった最高のテーマです。
ただし、単なる「活動報告」にならないよう注意しましょう。
大切なのは、部活動を通して「どんな人間へと成長したか」という視点です。
【例文】
「『チームのために何ができるか』。これは私が、野球部のキャプテンとして悩み続けた一年間で、常に自問自答してきた問いです。これまでの私は、自分の成績や技術のことばかりを考えていました。しかし、ある日の敗北をきっかけに、個人の力だけでは限界があること、そして仲間を支え、支えられることの本当の意味を知りました。」
このように、部活動の具体的な役割(キャプテン、マネージャー、あるいは補欠としての立場)を軸にして、「内面の変化」を書き出しに持ってきます。
部活動での挫折や成功体験は、立志式で語る「志」の強力な根拠になります。
「コートの中だけでなく、日常生活でもこの粘り強さを活かしたい」といった結びに繋げると、作文の完成度がぐんと高まりますよ。
育ててくれた親への感謝を伝える素敵な言葉
立志式は、親への感謝を改めて言葉にする貴重な場でもあります。
普段は「ありがとう」なんて恥ずかしくて言えないという人も、式典という特別な力を借りて、想いを届けてみましょう。
親からもらう手紙の内容(どんな言葉が書かれやすいか)を知っておくと、返事の作文も組み立てやすくなります。必要なら、立志式で親から子どもへの手紙の例文と心に響く書き出し集も参考になります。
【例文】
「私は今日、母からもらった手紙を読み、目頭が熱くなりました。そこには、私が忘れていたような幼い頃の失敗や、私の成長を静かに見守り続けてくれた家族の想いが詰まっていたからです。十四年前、この世に生を受けたあの日から、私は当たり前のように守られ、支えられてきました。しかし、今日という日を境に、私はただ守られるだけの存在から、自らの足で歩み、誰かを支えられる大人へと一歩を踏み出すことを誓います。」
この例文のように、親からもらった「手紙」や「言葉」を書き出しのフックにするのは非常に効果的です。
具体的なエピソード(お弁当を毎日作ってくれること、部活の送迎をしてくれることなど)を添えると、感謝の気持ちがよりリアルに伝わります。
また、単なる「感謝の作文」で終わらせず、その感謝を糧に「どう自立していくか」を語ることが、立志式としての正解です。
スポーツ選手の名言を引用して目標を語るコツ

自分の思いを言葉にするのが苦手な時は、プロフェッショナルの言葉を借りてみましょう。
自分が尊敬するスポーツ選手や著名人の名言は、あなたの目指す方向を指し示す羅針盤になります。
【例文】
「『努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない』。この王貞治さんの言葉は、スランプに苦しんでいた私の心を大きく変えてくれました。私はこれまで、少し頑張って結果が出ないと、すぐに『自分には才能がない』と諦めていました。しかし、この言葉に出会い、自分の努力がいかに浅いものであったかを痛感しました。」
名言を引用する時のポイントは、「なぜその言葉が自分の心に響いたのか」という個人的な理由を詳しく書くことです。
単に「有名な言葉だから」という理由では不十分です。
その言葉が、あなたのどのような行動や考えを変えたのか。それを具体的に描写することで、名言があなたの血肉となり、真の志として響くようになります。
過去の失敗や反省を糧に自己変革を宣言する
一見ネガティブに思える「失敗談」や「反省」こそ、実は立志式の作文において最強の素材になります。
なぜなら、自分を客観的に見つめる(自己客観視)力こそが、大人への第一歩だからです。
【例文】
「正直に告白します。これまでの私は、宿題は提出期限ギリギリ、朝は親に起こされるまで起きられないという、絵に描いたような甘えた生活を送ってきました。そんな自分にどこか嫌気がさしていながらも、『まだ中学生だからいいや』と、どこかで言い訳をしていました。しかし、14歳という節目を迎え、このままではいけないと強く感じています。私の志は、自分を律する『克己心』を持つことです。」
このように、自分の欠点をさらけ出す書き出しは、聴衆の心に潔い印象を与え、応援したくなる気持ちを抱かせます。
「マイナスの過去」を「プラスの未来」へと反転させる構成は、作文において非常に力強いエネルギーを持ちます。
恥ずかしがらずに、今の自分の課題を正直に綴ってみましょう。
注意:反省だけで終わらせないこと
自分のダメな部分を並べるだけでは「反省文」になってしまいます。立志式はあくまで「未来の決意」を語る場です。反省は3割程度にとどめ、残りの7割を使って「これからどう具体的に変えていくか」を熱く語るようにしましょう。
心に響く立志式の作文の書き出しのまとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
立志式の作文の書き出しについて、いくつかのヒントは見つかりましたか?
最後に、大切なことをもう一度おさらいしましょう。
書き出しに迷ったときは、まず「漢字一文字」や「四字熟語」、あるいは「過去の自分への反省」といった「型」から選んでみてください。
型が決まれば、そこから自然と言葉が溢れてくるはずです。
そして何より、14歳のあなたが今感じている、戸惑いや不安、そして小さな希望を隠さずに表現することが、最も価値のある作文になります。
もし途中でペンが止まってしまったら、少し深呼吸をして、自分が20歳、30歳になった時の姿を想像してみてください。
その時の自分に、今の自分が胸を張って言える「約束」は何でしょうか。それが、あなたの真の「志」です。
立志式は形式的な行事ではありません。あなたの人生の舵(かじ)を、自分自身の手で握り始めるための大切なセレモニーです。
この記事が、あなたの未来を切り拓く一助となることを、心から願っています。
素敵な志を、自信を持って発表してきてくださいね。

